【公認会計士を目指すべきか】令和7年の今に 2025/3/18

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結論

この文章を書いているのは令和7年3月18日。

大多数の人に向けての結論としては、今のタイミングでイチから始めるのは正直お勧めできない。業界が縮小しないように目指す人が増えて欲しいけど、個人的にはそこまで時間をかけるほどの旨味は無くなってきているのかなと思っている。

ただ、既に勉強を始めている人に関しては、こんな話は気にせず毎日勉強してほしい。続けていれば受かるので。始めちゃったんなら合格するイメージだけ持って進むべきというのが、自分の考え方。

大多数の人にはお勧めしないと書いたけど、逆に、今から勉強を始めてもいいかなと思う人はどんな人かというと、ヒマな人。勉強が得意な人。将来やりたい仕事が浮かんでいない人。あたりかなと思う。

なぜ今のタイミングだとお勧めできないのか、お勧めできる人にはなぜお勧めなのか、これを書いていく。

基本的にはお勧めできない理由

これはもう、シンプルに割に合わない。平たく言うなら、いわゆる大手企業と比べて給料がそんなに高くないから。決して低くはないけど、働き方を加味すると微妙だなというのが個人的な見解。

給料がそんなに高くないと書いておいてなんだけど、金額だけで見ればなかなかのもんだと思う。日本の平均年収が460万円と言われている昨今、これと比べても上を行くし、社会人一年目として考えれば破格と言っていいかもしれない。

ChatGPTに4大監査法人のよくある給料を訊いてみたら、こんな感じに返ってきた。

4大監査法人の職階と年収相場(日本)

職階年次の目安年収(目安)
アソシエイト(スタッフ)1~3年目500万~700万円
シニアアソシエイト(シニア)3~6年目700万~1,000万円
マネージャー6~10年目1,000万~1,500万円
シニアマネージャー10~15年目1,500万~2,000万円
パートナー(役員)15年目~2,000万~5,000万円以上

具体的な金額は伏せるけど、法人内で聞いていた金額と照らすと当たらずとも遠からず。さすがChatGPT。スタッフとシニアに限っていえば、下限が残業なしで上限が残業MAXという感じ。

スタッフの給料を少し紐解いていくと、500万円を単純に月換算して一カ月41万円ほど。この500万円にはボーナスも入っていると考え14か月で割ると、一カ月35万円ほど。

ニュースになっている大手企業の初任給を幾つか例として挙げると、ファーストリテイリングが33万円、カプコンが30万円、ゼンショーホールディングスが31.2万円。

まあ、遜色ないと言えば遜色ないかなというレベル感。

では給料はまずまずとして、問題は勤務形態。チームによりけりだけど、3月決算、6月決算、9月決算みたいな会社構成になったら一年中忙しいような形になる。全て3月決算の会社構成だったら3カ月ほどは超激務。どう転んでも大変という勤務形態。

自分は12月決算と3月決算の会社がメインだったけど、春という季節は吹き飛んでいた。いよいよ寒くなってきたなーと思ってバタバタ仕事していたら、いよいよ夏だなーと思ってた。半年間仕事しかしてない生活が続いていた。

あと、会計士はGWに休みを取れないというのはよく聞くかもしれないけど、あれは本当で、GWに休めたのは転職してからが初めて。世の中の大型連休ってのはこういう感じなのかーと新鮮だった。

初任給30万円オーバーの大手企業の働き方はわからないので比べようもないけど、まあきっと毎日定時で暇で暇でということは無いんじゃないかなと思う。

余談だけど、情報通信系の大手企業勤務の友人の話を聞くと、仕事も忙しいし飲み会も多いしで自由な時間は少なそうだった。

給料も似たようなもので、働き方も大きく差はないとしたら、膨大な勉強が入るのが公認会計士のマイナスポイントかなと思う。合格するまでにどれくらいの時間がかかるか読めないので、人生設計が組みにくいのかなとも思う。

まとめると、給料は大手企業に並ばれている。働き方も大きな差はなさそう。公認会計士は勉強が入る分、働くまでにコストがかかる。

逆にお勧めできる人にはお勧めできる理由

冒頭に書いたように、ヒマな人。勉強が得意な人。将来やりたい仕事が浮かんでいない人。にはお勧めできるかなと思う。それぞれ解説をしていく。

ヒマな人

まずヒマな人。時間が余ってるんなら勉強に充てればいいじゃんという理由。やりたいことがあるならとっくにやってるだろうから、それもなくヒマを持て余しているなら結構お勧め。なぜならこの試験は時間がかかるから。

公認会計士の資格は持っているだけでチヤホヤされる資格。必要以上に持ち上げられる資格だなと常々思う。持ってるのと持ってないのどっちが良いかで言えば、確実に持っている方が良い。当たり前だけど。ただその取得には時間と労力がかかるというだけ。

勉強が得意な人

勉強が得意な人はもう説明不要。勉強得意ならサッと勉強してサッと受かってしまえばいいんじゃないかという話。この試験、腕に覚えがある人が集まってくるなと思ってるんだけど、そういう人たちはそもそも勉強のやり方を知っているのが強いなと思った。

自分の例でいうと、7年勉強していた内、少なくとも最初の2年は勉強のやり方を勉強しているような感じだったと思う。その後も、勉強のやり方を勉強しながら公認会計士の勉強も同時並行でやっているという感触。そりゃあ時間かかるよなと思う。

公認会計士試験はやれば受かる試験だと思っているんだけど、一つネックがある。それは時間がかかること。なぜ時間がかかるかというと、膨大な試験範囲加えて試験のタイミングが限定的だから。

一次試験である短答試験は5月と12月、二次試験である論文式試験は8月。短答試験は年に2回あるから良いとしても、論文式試験は年1回しかない。

試験は水物というように、合格できる実力がありながら不合格となってしまったら1年待たなければいけない。合格射程圏内にいる人にとってこの1年は長い。大学生であれば勉強をやめて就活準備に取り組む方にシフトすることはあるんじゃないかと思う。

将来やりたい仕事が浮かんでいない人

将来やりたい仕事が浮かんでいない人は、とりあえず取っときなさいよと思う。ヒマな人のところでも書いたけど、この資格は必要以上に持ち上げてくれる資格だから、持っているだけで常にバフがかかる。

働くのが嫌ではないんだけど職種を絞りきれない人の考えを独断偏見で裏読むと、とりあえずで就職を決めないというのは後々のことを考えているのかなとも思う。後で有利になるような・潰しが効くようなと言い換えられるかもしれない。

監査法人から転職する人はいっぱいいるけど、その行き先は様々、コンサル、一般事業会社の経理、財務、経営企画、銀行、証券、投資ファンド、ベンチャー、起業などなど。選択肢はかなり多いと思う。

これだけ潰しが効く資格も珍しいと思うので、ご興味があればぜひ狙ってみてほしい。

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